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2024年3月26日

当塾の本年度も始まって、もうすぐ1か月が経つ。
中学1年生の授業は英語と数学だけだ。
両科目とも、ゆっくりと進める。
数学は、「解ければ良い」というものではない。当塾の中学1年生は、必ずしも解ける必要はない。最も大切にしていることはふたつあり、ひとつは「問題を自分の言葉で説明できる」こと、言いかえれば「何を求めなければならないか」がしっかりとわかること。もうひとつは「自分が考えた過程を自分の言葉で説明できる」ことだ。これは「解き方の説明」ではない。「なぜ、そう解いたか」と言ってもいい。
このふたつをまとめると「論理的な考え方」ということになる。
小学校の算数は、誤解を承知で言うと、誰でも高得点が取れる。算数が嫌いにならないように、誰でも80点以上取れる。しかも、先生の教えた通りに解くだけでいい。ほとんど考える必要はない。むしろ、ゲームをするような、一種の「反射」のようなものである。
中学校の数学は「反射」「ひらめき」だけでは解けない。たとえ解けても、それを「学力」と言うかどうか疑問だ。
英語は、まずは「発音」だ。国語は、多くの場合、文字が丁寧であることと成績とが比例する。丁寧な字を書く生徒は、一般的に国語の成績も良好だ。しかし英語は、文字の丁寧さと学力が比例しない。何と言っても、発音だ。それは、漢字が表意文字(意味をあらわす文字)である一方、英語は表音文字(発音をあらわす文字)だからだ。読めなければ、できない。
中学校の入塾者のほぼ全員が、小学校で英語を学んだにもかかわらず、アルファベットさえまともな発音ができない。だからまず、小学校の学習を忘れさせるために、アルファベットの読み方と、身近な単語(机やペン、鉛筆、リンゴなど)の読み方をじっくりと行う。同時に「発音記号」も読めるようにする。ということは、英和辞典(学校推奨の簡単な辞書ではない、大学入試にも使えるもの)の引き方も身につけてもらう。
これら「数学の論理的思考力」と「英語の発音」がどれだけ大切かを知ってもらうために、丸1か月を使う。
急いではならない。ゆっくり、じっくり。何度も何度も繰り返し、誰かに説明できるほどになったら、次に進む。
人ひとりの進み方(学習の習得度)がずいぶん違う。当塾は決して個別指導塾ではないが、一人ひとりの進み方に合わせた授業になっている。

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